ちつケアオイル・ソープ「soin(ソワン)」

2022/06/05 08:00


30代以降の女性は、骨盤底筋群を意識することが大事。なぜなら加齢に伴って骨盤底筋群が衰えると、尿漏れや子宮脱(骨盤内の臓器が外に出てくる症状)の原因になるからです。


ポスパムのオンラインヨガ「毎朝の瞑想ヨガプラス」コースで、メンズヨガのレッスンを担当しているあや先生は、ヨガインストラクターでありながら、作業療法士としてリハビリや高齢者の介助を担当した経験をお持ちです。骨盤底筋群が衰えた高齢者と実際に接した経験のあるあや先生に、女性の健康の鍵を握る「骨盤底筋群」の大切さについてお話をうかがいました。


聞き手:はる(ポスパム代表・ソワン代表)



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あや先生 プロフィール


・ヨガインストラクター(RYT500)(全米ヨガアライアンス認定)

・アーユルヴェーダセルフケアアドバイザー

・作業療法士

・その他各種トレーニング修了(シニアヨガ、ヴィパッサナー瞑想等)


2004年、作業療法士として総合病院勤務時にヨガに出合う。アーサナをとることで得られる開放感、ヨガの考えに感銘を受け、リハビリの医学的見解の訓練プログラムの中にヨガの考えや動きを取り入れるようになる。2010年、ヨガインストラクターとして活動を開始。現在、GRACEyoga主宰、スタジオヨギーレギュラークラス、インストラクター養成講座講師として活動している。




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骨盤底筋群の役割とは?



はる

骨盤底筋群は、骨盤の底にあって子宮や膀胱、直腸をハンモックのように支える複数の膜のような筋肉です。

排泄に関わる部分なので、ここが衰えると、年齢を重ねたときに日常生活に支障が出てきます。でも、骨盤底筋群の重要性を認識して、きちんとケアしている人って少ないですよね。

ソワンのちつケア用品を開発したのは、「骨盤底筋群を意識する習慣を身につけてもらいたい」という想いがあったからなんです。



あや先生

骨盤底筋群が弱くなると、尿意を感じにくくなったり、尿漏れや便もれ、さらにひどくなると膀胱や子宮が膣から外に出てくる子宮脱が起こってきます。

年齢を重ねても、尿漏れなど気にせず外出したり、旅行したりしたいなら、やはり早いうちから適切なケアを行うことが大切ですね。



はる

私が行っているポスパムのオンラインヨガは、受講者の7割の方がヨガ初心者なのもあって、骨盤底筋群をヒュッて上げる感覚がわからないとおっしゃる方が多いんですよ。



あや先生

私も生徒さんからよく言われます。そういう方には「とりあえずおしっこを我慢してみましょう。その感覚です」とお伝えしています。女性であれば、次に「その隣にある膣をキュッと持ち上げられそうですか?」と聞きます。



はる

骨盤底筋群って触ることはできるんですか?



あや先生

直接触るのは難しいですが、動きを感じ取ることはできます。

お尻の割れ目から肛門に向かって指をすーっと移動していくと、硬い骨(尾骨)がなくなるところがあります。硬いところと柔らかいところのはざまですね。

そこに指先を当てた状態で、膣で水を吸い上げる感じでキュッと持ち上げていきます。

このとき、尾骨が中にぐっと入り、指先から皮膚(尾骨)が離れていく感覚があれば、骨盤底筋群がちゃんと働いていることになります。

体を横にして行ってみるとわかりやすいですよ。



骨盤底筋群の大切さを実感した出来事



はる

作業療法士としては、どのようなお仕事をされていたんですか?



あや先生

病気やケガをした方のリハビリを行っていました。経験としては12年ほどありますが、後半は在宅ケアなど、高齢者に対するアプローチを行っていました。80歳、90歳の方のトイレ介助をすることもあって、そのときに結構こう……出てるんですよね。



はる

実際に子宮脱の方を見たことがあるってことですか?



あや先生

はい。排便、排尿をするときに筋肉が緩むと、その瞬間に膣から内臓が出るんですよ。看護師さんは慣れているので、手袋をした状態で出てきたものを中に戻します。立ち上がったら筋肉に力が入るので、ちゃんと収まりはするんですが。



はる

ええ!?  想像がつかない!  私たちは実際にそうなっている人を見る機会がないですが、あや先生のように実際に目にしている人から見ると、「もっと若いうちにちゃんとケアしておけば良かったのに」と思われますか?



あや先生

若いうちであれば、縫合手術したり、膣トレしたり、いろいろ方法はあるので、早めにケアしてあげるのが本当に大事だなと思いますね。高齢になると手術するリスクのほうが高くなるので、その場で対処するしかないんです。


骨盤底筋群って、1日の中でごはんを食べる回数よりも頻度高く使われています。お手洗いに1日最低6回は行きますよね。それなのに適切なケアをせず、ほったらかしになっていることが多い。

そのまま生活に追われて年を取って、気づいたら尿漏れが始まっていた、というケースが結構あります。


尿漏れがあることで、旅行に行けないとか、外出できないとかなると、生活の質も落ちちゃいますよね。人にも相談しにくいですし。

筋肉は裏切らないので、70歳の人でも1年筋トレを続けたら尿漏れがなくなって、海外旅行へトイレの不安もなく行けたと言っていたので、適切にケアしてあげると、若いときのポテンシャルを保ったまま生活ができるのかなと思います。




ちつケアがもたらす効果とは?



はる

実際は「骨盤底筋群を筋トレで鍛える」までいかない人って多いと思うんですよね。

ちつケアでオイルを塗るとか、洗浄のときに毎日触ることによる効果ってあるものでしょうか?



あや先生

もちろんあります。何事も、まずは「意識する」ことが大事ですよね。

アーユルヴェーダでは、腟周りをオイルマッサージするのが一般的です。

なぜオイルマッサージをするかというと、血流を上げるためです。それによって、自己回復力、自己免疫力が上がります。

オイルを塗った状態でお風呂に入るとさらに効果が高くなりますが、お風呂上がりにさっと塗るのもいいと思います。



はる

ちつケアをすることによって、身体的には潤いが感じられたり、血流が良くなってあたたかくなったりする効果があると思いますが、心理的な効果についてあや先生が考えていらっしゃることはありますか?



あや先生

大学病院や産婦人科などで症例研究をされている先生方からは、「ちつケアをすることによってオキシトシンが出る」というお話をよく聞きますね。

オキシトシンは、人がスキンシップをしたり、人に親切にすると出てくるホルモンで、「愛情ホルモン」「幸せホルモン」とも呼ばれます。

オキシトシンが出ると、心のストレスが減って人にやさしくすることができるそうです。


膣周りは、自尊心とか自分の存在に関わる部分なので、ちつケアをすることは自分自身に対して親切にする、自分自身を尊重することにつながります。

ただ単に乾燥を防ぐとか、膣の中の状態を良くしていくだけではなく、私たちの根源を揺さぶる心の反応をコントロールしやすい状態にしてくれる効果があると考えられます。

瞑想をする人だったら、瞑想と同じような効果、感覚を想像してもらえるとわかりやすいかもしれません。




女性ホルモンの減少で起こる変化



はる

骨盤底筋群が弱りやすい時期ってあるんでしょうか?



あや先生

一般的には出産後といわれますが、出産してない女性も骨盤底筋群が緩みやすい時期があります。

35歳というのは、女性ホルモンが急激に減少し始める境目の年齢です。

女性ホルモンは筋肉や骨の生成、再生に関わっているので、女性ホルモンが急激に減少すると、筋力低下、骨密度の低下が起こるといわれています。なので、35歳前後がひとつの目安ですね。



はる

30代〜50代の人が、骨盤底筋群の筋力低下が起きていることに気づくサインってありますか?



あや先生

くしゃみをしたときや、大笑いしたときにちょっと尿漏れする、という話はよく聞きますね。

あとは、尿意を感じにくくなるのもサインのひとつです。

40歳を過ぎた方の経験談なのですが、「トイレを我慢しているつもりはなかったけれど、家に着いた瞬間に安心したのかおしっこが漏れてきた。思い返せば前にトイレに行ったのが6時間前くらいだった」という話を聞いたことがあります。



はる

閉経に向かって女性ホルモンがどんどん減っていきますが、更年期の症状を緩和したり、予防したりするのに、やっておくといいことはありますか?



あや先生

更年期の時期は、自律神経が不調になりやすいといわれます。

頭痛が起こったり、不安を感じやすかったり、眠りにくかったり、生活の中でつらい症状が出てくることで自覚するようになります。

軽く体操をしたり、散歩したり、自然の中でぼーっとしたり、お風呂に入って体をあたためたりすると、不調を感じにくくなるのではないでしょうか。


あと、年齢に応じた自分との付き合い方を常に探求しておくといいと思います。

「ああ、自分はこういうことで喜びを感じるな」「自分はこういうところでほっとするな」「自分はこういうところで気分転換ができるな」など、自分自身のことをよく知っておくこと。

そして、自分をいたわり、大事にできる時間を少しずつ見つけていくことが、更年期の過ごし方の鍵になってきます。



日常的に骨盤底筋群を鍛える方法



はる

骨盤底筋群を意識するために、私たちが今からできることはありますか? ヨガをやってない人でも、座り方とか立ち方とか、普段できることがあれば教えていただけるとうれしいです。



あや先生

座るときに膝の間にボールやペットボトル、バスタオルを挟むと、内ももに力が入って骨盤底筋群を使うことができます。

立っているときは、膣を引き上げるような感じで立つと、自然と背骨がまっすぐ伸びます。

背骨がまっすぐ伸びると頭の位置も正されるので、体がすごく軽くなります。見た目も美しくなるし、自信にもつながります。



はる

日頃から骨盤底筋群を意識して過ごすだけで、人生の後半で大きな差が出てきそうですね。ソワン(ちつケア用品)も、ポスパム(ヨガ)も、良い感じに歳を取る、自分をいたわる習慣づくりのお役に立ちたいと、改めて実感しました。

今日はお時間いただきまして、ありがとうございました。




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